「豊かさ」の逆説 2
アフリカ諸国にはこれらの病気がありません。
それまで病気の原因としては、人種、環境、遺伝が重視されていました。
しかし、研究者たちは「食事」に思い当たりました。
そこで食事内容を調査しました。
違いは明らかだったのです。
西欧先進国では豆類・根菜類の摂取が少なく、穀類は過度に精製され、もともと多かった動物性タンパク質の摂取量がさらに多くなっていました。
対してアフリカ諸国では、未精製の穀物のほかに、大量の豆類・芋類を食べていました。
西欧先進国の食事が高脂肪・高タンパク・少繊維であるのに対して、アフリカでは低脂肪・低タンパク・多繊維という正反対の食生活を送っていることが明らかになったのです。
バーキット博士は調査の際、白人とアフリカ現地人の便の調査もしています。
食事から排泄までの所要時間、食事量と便量の相関関係です。
結果、動物性食品中心の白人の場合、便量は硬い便が80~100gで、ひどいときで2週間も便秘していました。
対するアフリカ現地人の便量は、1日400~500gと多いうえに、便は軟らかく、便通もスムーズだったことがわかったのです。